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  • 執筆者の写真おでかけ介護タクシーあおぞら

介護離職をする前に、誰かに相談を。


最近の読売新聞(ヨミドクター)2月10日の記事で、「『介護離職』ちょっと待て! 経済、精神面 仕事が介護の支えになることも」という内容のものがありました。

内容の一部を抜粋すると、

「家族の介護で精神的、肉体的に追い詰められると、誰もが悲観的な思考回路に陥りやすい。特に、仕事への責任感や、家族への愛情が強い人ほど、一人で抱え込み、会社や周囲に十分に相談しないまま、一気に退職・転職の結論に至ってしまう恐れがある。 

しかし、離職はリスクを伴うことが多く、注意が必要だ。各種の調査結果からも、離職後の厳しい現実が浮かび上がってくる。 

ダイヤ高齢社会研究財団などの調査によると、介護離職後に正社員に転職できたのは、男性の3人に1人、女性の5人に1人にとどまる。転職後の平均年収は、転職前より男性が4割低下、女性は半減していた。 

三菱UFJリサーチ&コンサルティングによると、介護離職者約1000人を対象にした調査で、離職後、むしろ負担が増したと感じる人が、経済面で75%、精神面で65%、肉体面で57%に達した。 

同社の矢島洋子主席研究員は、『症状や家庭の状況によっては、離職せざるを得ない場合も、もちろんある』と前置きした上で、『多くの場合、離職してしまうと、経済的、精神的に苦しくなる。ずっと介護だけに向き合っている状況は避けるべきだ。職場に行き、介護から離れる時間も大事だ』とアドバイスした。」とありました。

この記事の中のデータを見ると、介護離職による経済面、精神面でのリスクの大きさがよくわかります。

誰でもが進んで介護離職がしたいわけではないですから、どうしても必要な状況になって介護離職した後の状況が、「むしろ(介護に対する)負担が増した」となってしまうのでは残念です。

それでは年間10万人に上るという介護離職を少なくしていくにはどうしたらよいでしょうか。

この課題の解決については、ご存知のように安倍首相の肝いり施策の「新3本の矢」の中でも、主要政策のひとつとして謳われています。

今後ますます75歳以上の高齢者の方々が増えていく中で、もはや介護保険の枠組みの中だけで対応するのは、予算的にも制度的にも高齢者の方々のニーズから見ても、難しい状況になってきそうです。

ところで前述の記事では、介護離職を考えていた会社員が直属の上司に退職を伝えるために最後の挨拶に出向いたところ、その場で上司と会話する機会が持てて「胸の内に納めた悩みを初めて打ち明け、気持ちが楽になった」ということも書かれています。

そのおかげで介護離職をせずに、会社の配慮もあり勤めながら妻の介護ができている。

「短絡的に会社を辞めていたら、経済的にも精神的にも早々に行き詰まっただろう。仕事を続けたからこそ、介護を続けられた」とその会社員は話されています。

この記事を読んで大切だなと思ったのは、「一人で悩んで介護離職だけの考えに捕らわれて退職してしまう前に、誰かに自分の状況を相談する機会があるか」ということです。

そうすれば、自分では気づかない他の解決の道が見えて来る可能性もあると思います。

やっぱり、今ある人とのつながり、交流は大切にしたいですよね〜!

おでかけ介護タクシーあおぞらでも、みなさんのちょっとした相談に乗れたらいいな、と思っています。


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